今夜、すべてのバーを読んだ
アル中の連続飲酒から入院し退院するまでの話
荒ぶる男天童子
過去の飲酒のキッカケを作る天童子と言う名の男のが嘘の様な男だ。ストレスと溜めて家に帰って悶々とするなら、イラッとした瞬間に喧嘩を売るといった男、飲酒や窃盗をらもに教え。20代後半で酔っ払って車に轢かれて死ぬ。出会いも公園で1対2の喧嘩をしているのをらもが助太刀する形で出会う。らもは独立し事務所を構えると、事務員に天童子の妹さやかを事務員にする。
入院と酒乱の主治医
同じ病室には肝硬変のアル中がいる。「花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ」と歌い、いつ死ぬか分からないのに、健康のためにビクビクしながら生きるより今日眠れるために酒を飲む方を選ぶと言うおっさん。このおっさんは霊安室にあるアルコール100%を盗み飲みしらもにも「お前も飲め」と誘ったりしてくる同しようもないアル中。同じ病室の若い青年がある日死ぬ。主治医は霊安室でアルコール100%をビーカーに入れて水で薄めてやけ酒をする、病院を抜け出し午前様で酔っ払って帰ってきたらもにお前も付き合えと飲ませる。主治医は酒乱で、らもに「お前の命をこの子にやれ」と無茶を言う、掴み合いになり青年の遺体が衝撃で落ちる、らもと主治医は殴り合いの喧嘩になる。
天童子さやかから渡された紙は
天童子さやかがらもにある紙の束を渡す。それは天童子家の恥だと言う。これは”アルコホリック家族とネットワークセッションによる援助・症例”と書かれている。精神科の医師向けの専門誌のコピー 匿名で書かれているが、この家族は天童子家の話だ、父がアル中。母。長男(らもの友人)は登校拒否。妹さやかは吐息。アルコール依存症で家庭が崩壊されていく様がレポートして書かれてある。父は当然ながらアル中で暴力や暴言、家庭は崩壊していき長男も登校拒否に過食、妹は兄や母似以上に執着しだす。最終的には離婚別居するが、父が連絡をしてくる、末期の癌でもう先は長く無い。そうして徐々に同居したりする日が増えだす。この後の事は書かれていないが読んでいて怖くなった。
最後に
面白い本だった、しかし俺もアル中だ、らも入院中に見る夢で紫色の結晶を水に入れると水が酒に変わる。賢者の石が出てくる。アル中には桃源郷の様な話だ、この結晶が本当にあるのかググったが全くヒットしないおそらく完全にらもの妄想・夢なんだろう。
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/03/04
- メディア: 文庫
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