軽症うつ病を読んだ。【レビュー】
内容紹介
生真面目で心やさしい人々をおそうゆううつ、不安。おっくう感。軽症化しつつふえている理由なき現代的うつ状態への対処法と立ち直りの道筋を明快に説く。
第3の「ゆううつ」――脳に原因があっておこる「ゆううつ」と、心理的な悩みにひきつづきおこる「ゆううつ」……実はもうひとつ、第3の「ゆううつ」があって、話をいささか複雑にするのです。私たちはこの第3を「内因性のゆううつ」と呼んでいます。内因性とは文字どおり「内側からひとりでに」「目覚まし時計が一定の時刻になると鳴るように」おこるという意味です。脳に大きな障害はない。原因となりそうな身体病もない。たとえば、うつ気分をひきおこすことの知られている内分泌疾患もない。逆にまた、そういうことがあれば誰だってゆううつになるであろうような、はっきりした心因的環境的な出来事も先行していない。ひとりでにおこってくるというしかない。そういう場合です。――本書より
感想

- 作者: 望月昭,細川貂々
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/10/08
- メディア: 文庫
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ツレうつシリーズのこの本の中で、ツレ氏がうつ病中に読んだ本で紹介されていたので購入した。
不幸な出来事がうつへの引き金と思っていたが、栄転などの本人にとってプラスの出来事でも、うつへのトリガーになるのは驚いた。
うつの種類の内因性と心因性についてはかなりわかりやすく解説してある。またうつになりやすい性格。メランコリー性格の解説があったがすべて俺に該当する。
メモを取った事
- 人の言葉がいつまでも刺さって抜けないのは、うつ病一状態。
- 【日内気分変動】夕方から就寝前にかけて気分が楽になる
- 内因性と心因性の区別目印にされる
- うつが、身体不調となって現れる=仮面うつ病
- 悲観反応が契機のうつ病は【神経症状うつ病】【抑うつ神経症】となる
- 心因性うつは個人によって薬の聞き方が違うが、内因性うつの場合は全体として一定の反応をする。
- うつ病用の診断チェックリスト【ハミルトン・スケール】が一番有名
- うつは決断がつかなくなる
- 【途中覚醒+早朝覚醒+朝のゆううつ】が定番
- うつの判断には【生命放棄型】
- 【悲哀不能】
- うつの米国の診断基準は「興味ないし喜びの喪失」を「ゆううつ気分」
- うつは重度になっても常識が損なわれることはない
- 不安やゆううつに対する対症療法(薬)はあるが、おっくう感に対する効果的な方法がない、時間をかけるしかない。

- 作者: 笠原嘉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/02/20
- メディア: 新書
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